【シラスウナギ】シラスウナギの"輸入"に関する不正な取引とその解決策

河口で取ったシラスウナギを養殖池に入れ、約２００グラムの大きさに育てたニホンウナギが飲食店や小売店などに出荷されている。

２０年漁期（１９年１１月～２０年５月）の総漁獲量は１７．１トンだったが、都道府県からの報告ベースは１０．８トンにとどまり、差分の６．３トンは密漁されたものである可能性が排除できない。

シラスウナギの取り引きが横行していることはデータから読み取れる。

今年のシラスウナギの漁獲量が過去最低ベースと報道されています。

漁期は12月から4月までですが、全国の漁獲量は今のところ2トン未満と前年度の5分の1になっています。

不足分を中国や台湾から輸入しているとのことですが、出所不明の香港ウナギが大量に輸入されていることが報じられています。

シラスウナギの稚魚は日本から約2千キロ離れたマリアナ諸島付近の海域で生まれ、春に日本や台湾、中国の沿岸へ北上してきます。

養殖業者はその稚魚を池で太らせ、夏に出荷します。

コンプライアンスの問題は、私的な企業や組織に限られることではありません。

国産ウナギの流通に行政が関わっている例が見られます。

教育機関がウナギを提供している場合もあります。

よりいっそうコンプライアンスに気を配るべき行政や教育機関においては、合法性を確認できる場合を除いて、国産のニホンウナギを扱うことは避けるべきです。

シラスウナギの密漁と違法取引は、数十年前より横行しており、現在も適法であることを証明できる国産の養殖ウナギを入手することは不可能に近いです。

しかし、現状を改め、正常化を進める努力をしていない組織や企業のコンプライアンスには、大きな問題があります。

国産ウナギを食べるときや購入するときには、販売者に合法であることが確認されているのか尋ねることが重要です。

この記事では、シラスウナギの違法な漁獲や流通について報告されています。

報告によると、国内で漁獲されたシラスウナギのうち、5.7tが適切に報告されたものであり、9.6tは違法行為によって漁獲されたものです。

さらに、3.0tは香港からの輸入であり、密輸が疑われています。

違法な漁獲や流通は、漁獲量と漁獲努力量の把握を困難にし、ニホンウナギの資源量の把握や適切な池入れ量の設定を困難にします。

また、違法な行為が放置されている現状は、ウナギ業界に対する社会的な信頼を失墜させ、ニホンウナギの危機を深刻化させる可能性があります。

水産庁の立場も問題視されており、専門家からは常識に外れた見解とされています。

国産ウナギを提供・販売する際にも、違法性の疑いが強い商品を扱っていることになります。

日本でメジャーなニホンウナギの稚魚であるシラスウナギは希少価値が高く、密輸や密漁が横行している。

そのため、不透明な取引により流通した可能性のあるウナギが消費者の口に運ばれている可能性がある。

静岡県では、21年漁期の取引価格が1キロあたり平均53万円であり、全国平均は132万円であった。

この差は約25%である。

また、高知県ではシラスウナギの買入れ価格は県内の養殖業者が決定することになっており、養殖業者が安く買えるように作られたルールにより、シラスウナギ採捕者が搾取されているとも解釈できる。

このようなルールの存在が、シラスウナギの無報告や闇取引の要因となっている。

公正な仕組みを確立することが、無報告を減少させ、資源を適切に管理するために重要である。

ニホンウナギの価格は高止まりしており、今年は過去5年で最高になった。

不漁が続いているため、国内の養殖施設に池入れされたシラスウナギの取引価格は昨年よりも30万円高騰し、1キロあたりの価格は250万円に達している。

ウナギの価格上昇により、安い中国産のウナギを購入していた人々も国産のウナギを贅沢に味わいたいと考えるようになっている。

国内で養殖されているウナギのうち、半分以上が密漁や違法な流通を経ていると考えられています。

密漁や違法な流通は、ルールに反しているだけでなく、資源管理を困難にします。

さらに、流通に関するルールの多くは採捕者に不利なものであり、無報告を増大させています。

行政や研究者とともに、漁獲や養殖、流通や調理、消費に関わる全ての人間が、この問題に対して正面から向き合う必要があります。

政府は２０２３年から罰金の最高額を３０００万円に引き上げることを決めた。

これは現在の３００倍に当たり、罪としては極めて重い。

密輸も問題視されており、取り引き価格の高騰につながる可能性がある。

日本が輸入しているシラスウナギの大半は香港産だが、香港では漁は行われていない。

実際には中台産が香港経由で日本に流通しているというのが実態である。

水産流通適正化法は、国内外のシラスウナギの違法取引を根絶するために効力を発揮することが期待されています。

この法律では、水産物の漁獲・流通に関する情報の記録・保存を義務付けるとともに、輸入取引においては漁獲情報を含む証明書の添付を義務付けています。

この法律の適用により、出所不明のシラスウナギの輸入や密漁・密売が防止されると考えられています。

WWFジャパンは、この法律の制定に向けて積極的に活動しており、適用対象魚種の拡大やフルチェーントレーサビリティの導入を求めています。

香港にはシラスウナギ漁の実態がほとんどなく、輸出を禁じる台湾などから不法に持ち出された可能性が高いと指摘される。

日本は昨年12月に約1.6トン、今年1月には約4.4トンのシラスウナギを香港から輸入しているが、中国や台湾からの輸入はゼロである。

一方、日本国内の養殖池に入れられたシラスウナギは計6.2トンであり、一部は香港産と考えられている。

台湾がシラスウナギの輸出を禁じた後、香港からのシラスウナギ輸入が急増しています。

関係者によると、台湾などから不法に持ち出されたウナギが「香港産」として日本に入っていると指摘されています。

この問題に対して、国際的な枠組みで資源を守る必要性が高まっています。

また、消費者もこのような取引に反対する意見を明確にすることが重要です。

2018年には漁業法が改正され、シラスウナギの密漁に対する罰則の上限が罰金3,000万円または懲役3年と大幅に引き上げられました（2023年まで猶予期間）。

罰則の引き上げは、密漁の抑止力として効果を発揮することが期待されます。

ウナギ業者によると、台湾産のシラスウナギが香港を経由して、香港産として輸入されているため、香港から大量にシラスウナギが輸入されているという。

日本と台湾の間にはシラスウナギの輸出規制があり、直接取引が制限されているため、香港を経由する密輸網が取引を可能にしているとされる。

水産庁もこの事実を把握しており、禁輸措置をかいくぐった台湾産のシラスウナギが多いと推測している。

密輸はリスクを伴うため、適法に流通するものよりも高値で取引される傾向がある。