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尾上縫はなぜ巨額融資を受けられたのか?バブル崩壊で露呈した女帝の真実とは!!?

尾上縫はなぜ巨額融資を受けられたのか?バブル崩壊で露呈した女帝の真実とは!!?
📘 この記事で分かる事!

💡 バブル経済期の金融業界の闇が明らかに

💡 尾上縫と興銀の異常な関係が浮き彫り

💡 バブル崩壊後の日本の金融システムの変容がわかる

それでは、本章では尾上縫事件の詳細について解説していきます。

バブル崩壊と尾上縫の破綻

本章では、バブル崩壊と尾上縫の破綻について解説していきます。

🔖 関連記事の要約!バブル期、北浜で天才と呼ばれた投資家 その正体は稀代の借金女王 尾上縫(THE PAGE)
バブル期、北浜で天才と呼ばれた投資家 その正体は稀代の借金女王 尾上縫(THE PAGE)

✅ バブル経済真っ盛りの1980年代後半、天才相場師と崇められた尾上縫は、神のお告げを受けたという投機的な株の売買で巨額の利益を得ていました。

✅ しかしバブル崩壊後、尾上は詐欺罪で逮捕。彼女は、興銀の割引金融債ワリコーを100億円単位で購入し、それを担保にしてノンバンクから金を借り、株式相場に投下するという手法で巨額の資金を動かしていました。

✅ 冷静な時代ではあり得なかった尾上の巨額詐欺事件は、バブル経済という歪んだ時代に生まれた女帝の破滅的な物語として、市場経済研究所の鍋島高明さんが解説しています。

さらに読む ⇒Yahoo!ニュースYahoo!ニュース出典/画像元: https://news.yahoo.co.jp/articles/e113b1b5b677f9051c435a5d6f28fbf5a36e7419

尾上縫さんの巨額詐欺事件は、バブル経済の象徴的な事件として、今も語り継がれていますね。

1980年代後半、料亭「恵川」の女将・尾上縫は、株や競馬の予想が当たることで有名になり、「縫の会」と呼ばれるパーティーで金融機関関係者から注目を集めました。特に日本興業銀行(現みずほフィナンシャルグループ)は、尾上の持っていた興銀の割引金融債を担保に融資を行い、その額はピーク時に2400億円に達しました。この融資は、尾上にとって信用力を高める効果があり、他の金融機関からも無担保での融資を受けやすくなりました。しかし、バブル崩壊によって株価が下落すると、尾上の負債額は7000億円を超え、利息支払いに窮しました。尾上は東洋信金と組んで偽の預金証書を作成し、更に金融機関から借入をしようとしましたが、その詐欺行為は発覚し、東洋信金は倒産寸前に追い込まれました。大蔵省と日銀は戦後初の金融機関倒産を回避するため、三和銀行(現三菱UFJ銀行)が東洋信金を吸収合併しました。興銀は、東洋信金への債権放棄と三和銀行に対する利益供与で700億円以上の損失を被りました。この事件は、興銀のプライベートバンキングビジネスの失敗であり、他の有力銀行は、尾上との取引を早期に中止していたことから、興銀の過剰な融資姿勢が問題視されました。

えー、ほんまに?!そんなんありえへんやん!

いや、まじで?すげーな〜。

昔のことはわかりませんけど、今はそんなことできないでしょう。

事件の余波とバブル期の金融業界

続いては、尾上縫事件の余波とバブル期の金融業界について解説していきます。

🔖 関連記事の要約!平成経済30年史 :バブルの狂気 興銀の「異常」が象徴する衰退・崩壊への必然的結末=永野健二

公開日:2018/12/28

平成経済30年史 :バブルの狂気 興銀の「異常」が象徴する衰退・崩壊への必然的結末=永野健二

✅ 1991年春、日本興業銀行(興銀)の大阪支店が、ミナミの中小料亭のおかみ「尾上縫」に、常識外の規模の取引を行っていたことが発覚した。

✅ 尾上は、興銀が発行する割引金融債「ワリコー」を2500億円以上買い付け、ワリコーを担保に銀行やノンバンクから資金を借りて株式投資をしていた。

✅ この異常な取引は、バブル崩壊によって表沙汰になり、興銀の衰退・崩壊へとつながる象徴的な出来事となった。

さらに読む ⇒週刊エコノミスト Online週刊エコノミスト Online出典/画像元: https://weekly-economist.mainichi.jp/articles/20190115/se1/00m/020/051000c

バブル崩壊後の金融業界の再編は、確かに大きな影響を与えたと思います。

この事件は、興銀のプライベートバンキングビジネスの失敗であり、他の有力銀行は、尾上との取引を早期に中止していたことから、興銀の過剰な融資姿勢が問題視されました。また、当時の日本の金融機関の規模が世界トップクラスだったこと、そしてバブル崩壊後の金融業界の再編についても触れられています。さらに、許永中や児玉誉士夫など、バブル期の象徴的な人物についても言及しています。全体として、バブル期の金融業界の栄枯盛衰と、その中で起きた巨額詐欺事件の衝撃を、当時の状況や関係者へのインタビューなどを交えながら、臨場感豊かに描いています。

なんか、昔の金融業界って、今より自由やったんかな?

まぁ、でも、バブルって怖いもんね。

昔は、もっとお金があったんでしょうね。

尾上縫事件を振り返るトークライブ

それでは、尾上縫事件を振り返るトークライブについて解説していきます。

🔖 関連記事の要約!バブル経済事件「尾上縫」と日本興業銀行に学ぶライブトーク動画

公開日:2021/09/22

バブル経済事件「尾上縫」と日本興業銀行に学ぶライブトーク動画

✅ この記事は、日本興業銀行(興銀)と尾上縫さんとの異様な関係を描いたもので、バブル経済期に起きた事件からリスク管理の教訓を学ぶことを目的としています。

✅ 興銀は、尾上さんに2兆7736億円もの融資を行い、その異様な関係は、当時の金融機関の緩いリスク管理体制や、尾上さんの魅力的な個性によって生まれたものとして解説されています。

✅ 記事では、尾上さんとの取引を通して、興銀がどのようにリスクを管理すべきだったのか、組織が異常な方向に進んだ際にどう対処すべきかなど、現代の金融機関や社会にも通じる教訓が考察されています。

さらに読む ⇒論座アーカイブ論座アーカイブ出典/画像元: https://webronza.asahi.com/judiciary/articles/2021091800004.html

このトークライブは、バブル経済の教訓を学ぶ上で非常に貴重な機会だったと思います。

朝日新聞社の言論サイト「論座」と「法と経済のジャーナルAJ」の編集部は9月15日に、バブル経済事件『尾上縫』を題材としたオンライントークライブを開催しました。このイベントには、ジャーナリストの村山治さんと朝日新聞編集委員の奥山俊宏がホスト役を務め、日本経済新聞社で証券部の兜クラブキャップや編集委員、産業部長、専務を務め、著書『バブル日本迷走の原点』(新潮社)がベストセラーになった永野健二さんをゲストに迎えました。トークライブでは、日本興業銀行(興銀)が大阪・ミナミの料亭の女将だった故・尾上縫さんに異常にのめり込んだ事件について、興銀内部の葛藤、教訓、そして現代社会への影響などについて議論が深まりました。

トークライブって、どんな感じやったん?

へー、興味深いね。

昔のことは、よく覚えていますよ。

興銀の過剰な融資と尾上縫の意図

本章では、興銀の過剰な融資と尾上縫の意図について解説していきます。

🔖 関連記事の要約!バブル―日本迷走の原点―』 永野健二
バブル―日本迷走の原点―』 永野健二

✅ この記事は、バブルの時代を生きたジャーナリストの長野氏が、バブルの形成・増殖過程、崩壊、そして現代への教訓を、当時の日本の金融システムや社会状況を踏まえながら解説している。

✅ 特に、バブルの増殖を支えたのは官民一体となった金融システムであり、「土地神話」と「銀行の不倒神話」が重要な役割を果たしたと指摘されている。バブルは、単に株屋や不動産屋の行動が原因ではなく、日本の金融システムそのものにあったという主張がなされている。

✅ さらに、バブルの時代に生きた人々の物語を通して、現代への教訓を説いている。バブルを知らない若い世代に、歴史を通して現代社会の問題点について深く考えることを促している。

さらに読む ⇒新潮社新潮社出典/画像元: https://www.shinchosha.co.jp/book/350521/

尾上さんは、お金よりもステータスを求めていたのかもしれませんね。

興銀は、戦後復興と高度経済成長を支え、大企業再編の立役者として経済社会の尊敬を集めました。しかし、尾上さんへの融資は、1986年から5年間で2兆7736億円にのぼりました。これは、個人への融資としては前代未聞の規模です。永野さんは日経新聞記者として、興銀の幹部から内部告発を受け、尾上さんに関する問題提起記事をいち早く世に出しました。トークライブでは、参加者からの質問も活発に行われました。尾上さんの取引の始まり、興銀と尾上さんの関係、そして現代社会への教訓について、具体的な事例を挙げながら議論が展開されました。例えば、尾上さんの取引は株取引から始まったのではなく、もともと持っていた現金から始まり、興銀との取引を通じて信用創造が連鎖的に拡大したと考えられます。また、尾上さんは金銭的な利益よりも、興銀の大口融資先としてのステイタスや気持ちよさを求めていた可能性も指摘されました。

なんでそんなにお金貸したんやろ?

そりゃ、お金持ちになりたいよね〜。

昔は、金持ちはみんなそうだったんですよ。

尾上縫の逮捕と裁判

本章では、尾上縫の逮捕と裁判について解説していきます。

🔖 関連記事の要約!1790億円の詐欺で逮捕され、負債総額は4300億円… 浪速の女相場師「尾上縫」の実像(全文)
1790億円の詐欺で逮捕され、負債総額は4300億円… 浪速の女相場師「尾上縫」の実像(全文)

✅ バブル期に「浪速の女相場師」と呼ばれ、巨額の融資を受けた尾上縫は、料亭「恵川」の女将として「ガマのお祈り」で株の銘柄を占うという異様な光景で金融機関関係者を惹きつけ、莫大な資金を調達していました。

✅ 尾上は日本興業銀行などから延べ約2兆8千億円もの借金を重ね、金融債や株を担保に融資を受けるという手法で資産を膨らませていましたが、バブル崩壊により資金繰りが悪化し、巨額の利子に苦しむことに。

✅ やがて巨額の融資を不正に引き出す金融犯罪に手を染めた尾上は、詐欺罪で逮捕され、1998年に懲役12年の実刑判決を受けました。バブル期の狂騒と、その崩壊による悲劇的な結末を物語る事件として、尾上縫の物語は今も語り継がれています。

さらに読む ⇒デイリー新潮デイリー新潮出典/画像元: https://www.dailyshincho.jp/article/2023/01050600/?all=1

バブル崩壊後の尾上さんの生活は、想像を絶するものであったと思います。

このトークライブは、バブル経済の教訓を現代社会に活かすための重要な機会となりました。興銀と尾上さんの事件は、組織や社会が間違った方向に進んだときに、どのように是正を図るべきか、そしてリスク管理の重要性を改めて認識する機会を与えてくれます。バブル期に「浪速の女相場師」と呼ばれ、巨額の借金で相場を仕手打ちしていた尾上縫は、料亭「恵川」でガマガエルに祈りを捧げ、株の銘柄を占うという異様な光景が繰り広げられていた。金融機関の関係者はその゛ご託宣゛に耳を傾け、巨額の融資を尾上に行っていた。その最大の資金源は、日本興業銀行であり、尾上が興銀の筆頭株主だったことも関係していた。しかし、バブル崩壊により資金繰りが悪化し、尾上は架空預金証書の作成や担保の差し替えなどを行い、金融機関から融資を引き出し、1790億円の有価証券をだまし取った罪で逮捕された。裁判は長引き、大阪地裁で懲役12年の実刑判決が下されました。

えー、懲役12年って、長すぎひん?!

そりゃ、あんなことしたら、捕まるよね。

昔は、もっと厳しかったんだよ。

本日は、尾上縫事件について解説しました。現代でも、リスク管理の重要性を改めて認識する必要があると思います。

🚩 結論!

💡 バブル経済崩壊を引き起こした事件

💡 興銀の過剰な融資が招いた悲劇

💡 現代社会への教訓となる事件