関ヶ原の戦い後の小早川秀秋のその運命

1600年に起きた関ヶ原の戦いで、西軍の裏切りによって半日で決着がついた。

関ヶ原の戦い本戦において小早川秀秋や吉川広家をはじめとした西軍を裏切った武将たち6人のその後に迫る。

小早川秀秋は1万5000の兵を率いていたが、東軍に寝返り、戦果として岡山領55万石を得た。

しかし、慶長7年に急死し、家は断絶された。

関ヶ原の戦いにおいて、一次史料によると本戦の開始時刻は午前10時ごろであり、秀秋の離反も開戦直後であったとされている。

秀秋は最終的には松尾山を下り、西軍の大谷吉継の陣へ攻めかかり、その結果、西軍は壊滅し、三成は大坂城を目指し伊吹山中へ逃亡した。

秀秋の離反については、家老の稲葉正成・平岡頼勝とその親戚である東軍の黒田長政が中心となって調略が行われており、長政と浅野幸長の連名による連書状が現存している。

また、秀秋の行動に不審を感じていた西軍首脳もあり、豊臣秀頼が成人するまでの間の関白職と、上方2か国の加増を約束して秀秋を慰留したとする史料もあるが、その史料は偽文書の可能性があるとされている。

関ヶ原の戦いにおいて、突発的な決戦であったとする説があり、秀秋が松尾山城に陣取ったことで大谷勢の陣が脅かされ、急遽大垣城を出ざるを得なくなったとされる。

秀秋は豊臣家の養子として出世したにもかかわらず、西軍を裏切り、世間の嘲笑を受けた。

戦後には岡山55万石に加増・移封され、秀詮と改名している。

また、秀詮は家臣の知行割り当てや側近勢力の拡充を図り、重臣との対立もあった。

秀詮は22歳で早世し、その死因には裏切りによる祟りの逸話も残されているが、酒色による内臓疾患が最有力とされている。

戦国武将の小早川秀秋が関ヶ原の戦いでの優柔不断を病気のせいだったとする説が浮上している。

関ヶ原の戦いでの小早川秀秋の寝返りが遅れたことに関して、徳川家康が秀秋に寝返りを促すために鉄砲を撃ったという逸話があるが、実際には鉄砲の射程距離から考えるとその可能性は低い。

しかし、鉄砲の音が届くことで秀秋に気付かせる効果があった可能性が指摘されている。

天正18年（1590）での忍城の戦いの功績により、越前国今庄2万石を所持していた小川祐忠は、関ヶ原の戦いにおいて高虎の調略で内通し、秀秋が西軍を裏切ったことを契機に西軍を離反した。

しかし、その行動がうやむやにされたために加増も所領安堵もされずに改易となり、その後は前田家の元でお世話になるも長くは続かず、慶長11年（1606年）に越中国にある大門川の氾濫調査の際、濁流に飲まれ溺死した。

小早川秀秋は、豊臣秀吉の存命中に所領を没収され、立場が微妙になり、養父から豊かな所領を引き継いでいたが、秀吉の死後、所領は徳川家康によって秀秋へ戻された。

秀秋は家康に対して恩義を感じ、関ヶ原の戦いで家康に味方した。

戦後、家康から旧「宇喜多秀家」の所領を与えられ、大加増された。

裏切り者には厳しい処分をする家康から大加増を受けたことから、秀秋は家康に対して忠義を示したと考えられている。

秀秋は帰国後、越前国への減封転封命令を受けた。

この転封は蔚山城の戦いの軽率な行動が原因とされることが多いが、実際には秀秋の帰国日程は蔚山城の戦い以前に決定されており、また蔚山城の戦いへの秀秋の参加を裏付ける史料も存在しないため、実際には無関係であると考えられる。

転封の際の大幅な減封により、秀秋家中は多くの家臣を解雇することとなり、長く付家老として秀秋を補佐してきた宗永もこの時、秀吉直臣の加賀大聖寺城主となって秀秋の元を離れている。

秀秋からの筑前没収は、朝鮮出兵の長期化の中での日本国内の兵站補給拠点である博多を含めた筑前の直轄支配の一環とも考えられる。

秀吉の死去後、徳川家康ら五大老連署の知行宛行状が発行され、秀秋は筑前・筑後に復領、所領高も59万石と大幅に増加した。